2012年12月13日木曜日

「C9」の快適プレイのために,まずは手元から見直してみよう。今回の「C9通信」は,Razerのゲームデバイ

 FPSというジャンルは,マウスやキーボードといったハードウェアの性能が,熟練プレイヤー同士のギリギリの戦いで勝敗を分ける鍵になるらしい。筆者はあまりFPSを遊ばないので,その次元での違いは良く分からないのだが,実際にオフラインのFPS大会を見ていると,(ルールで縛られていなければ)マウス/キーボード持参のプレイヤーもいたりするので,それは事実なのだろう。
 性能の高いハードウェアで,華麗に立ち回って戦いで勝利を収める。それはスピーディな対人戦が繰り広げられる「」においても,同じなのかもしれない。

 長い前置きだが,要は「C9」をより快適に遊びたいと思ったら,直接操作に関係する手元のハードウェア,マウスやキーボードに凝ってみるのはどうかな? という話だ。
 そんなわけで今回の「」では,本作の公認ナビゲーターである松井 悠氏が,より快適に遊ぶためのゲームデバイスについて,Razer USAの販売代理店であるMSYの竹内氏にインタビューした記事を掲載しよう。

 インタビュー中には,省スペースで遊びたい人向けの情報や,キャラクターの特性に合わせたマウス/キーボードの構成が紹介されている。実際にそれらのハードウェアを使ったムービーも収録しているので,文章だけだとピンとこない人も,そちらを見てもらうと分かりやすいだろう。それぞれのキャラクター専用にハードウェアを用意するというのはさすがに大変(というか普通はやらない)なので,メインキャラクターでさらに1歩,PvPを極めたいというプレイヤーは参考にしてみよう。



(以下,松井 悠氏寄稿)

 みなさんこんにちは。「C9 [Continent of the Ninth]」公認ナビゲーターの松井です。

 今回は,使ってみるとより快適にC9をプレイすることができるかもしれない「ゲームデバイス」についてお話をしていきましょう。

 ゲームデバイスとは,ゲームプレイに特化した機器で,PCゲームの場合,マウスやマウスパッド,キーボード,ヘッドセットなどのことを示します。
 例えばキーボードであれば,「複数キーの同時押し」に対応していること(対応していないキーボードでは,シフトキーを押しながら斜め移動でジャンプしつつ,魔法を詠唱するといった[Shift]+[W]+[A]+[Space]+[1]のような同時入力をしたときに,認識されないキーが発生する「ゴースト」効果と言われる現象がある)や,DarkBlood RMT,自分でキーの位置を設定できるものなどがあります。

 また,マウスの縦横移動の比率を変更できるものや,重さを調整できるもの,いつでも感度を変更できるものなど,さまざまな種類のデバイスが販売されています。

 ちなみに,海外ではゲームデバイスメーカーがプロゲーマーと専属契約を結び,デバイスのプロモーションを行っている例もあります。日本では,ゲームオンの人気FPSタイトル「」の強豪チーム「SunSister」がゲームデバイスメーカーのサポートを受けたという発表が先日行われたばかりですね()。

Team Razerの一員で,スタークラフトIIのプロゲーマー,LINDA LIAOさん。その美貌と腕前から「ゲームの女神」とも言われているそうです
 今回,C9を快適にプレイするには,どんなデバイスがいいのか,ゲームデバイス「Razer」の総代理店MSY株式会社の竹内さんにお話を伺ってきました。


省スペースでC9をプレイしたい人にオススメの組み合わせとは
今日は,ゲームデバイスについて,いろいろとお話をお伺いしていきたいと思います。

竹内氏:
 MSY株式会社の竹内です。主に,Razerの商品周り全般を日本で担当しています。

さっそくですが,Razerの代表的なプロダクツについてお話をお伺いできますでしょうか。

MSY株式会社の竹内氏。手元にあるのは,Death Adder(左)と,Death Adderの5周年記念モデル 竹内氏:
 Razerは1998年頃にアメリカでスタートしたこのジャンルのパイオニア的な企業で,もともとは,ゲーム用のマウスやキーボードが存在しないという状況を変えたい,という思いからスタートしたそうです。現在では,Razer=ゲーマー向けマウスというイメージが定着していますが,その中で一番のヒットがこの「Death Adder」です。

Razerといえば,Death Adderというくらい浸透しましたね。

竹内氏:
 そして,ゲーマー向けマウスがあれば,ゲーマー向けマウスパッドがいるだろう……カーレースでたとえるならば,スポーツカーが走るためのレース場のようなものですね。スポーツカーをあぜ道で走らせても,まったく性能が出ないので,きっちりと走らせる場所が必要ということで開発されたのが,こちらのマウスパッドです。

マウスパッドでも,サイズや材伽驂浃à皮い蓼工汀?br>
竹内氏:
 そうですね。布製のマウスパッドや,アルミ製のものなど,さまざまな種類,サイズのものがあります。布製のモデルに関しては,小,中,大,arado rmt,そして特大の4サイズに加えて,表面の滑りやすさの違いで2種類。今は,計8種類あるんです。


そして,Razerといえば,やっぱり光るキーボード。

竹内氏:
 まず,「BlackWidow」ですね。通常のキーボードよりも,左側にキーが5つほど追加されています。このキーがなぜ必要かといいますとW/A/S/Dで操作するときに小指の操作をもっとやりやすくしようということで,追加されたものです。このほかに,ゲーム中に[Windows]キーを押せないようにするモードが追加されているものもあります。

こちらのかなり小さいキーボードも気になります。

竹内氏:
 これは,「Nostromo」というもので,MMORPGや,FPSで操作するキーを左手に集約するものです。例えば,ノートPCでゲームをされている方で,スペースの都合でゲーマー向けキーボードを使用できないという方にもいいですね。ちなみに,このデバイスはゲーム用途だけではなく,デザイナーさんやイラストレーターさんがショートカットキーを登録して使われているというお話も良く耳にします。

なるほど。省スペースでゲームをしたい,という人にもいいわけですね。では,竹内さんのオススメする省スペースゲーム環境はどんなものになりますか?

竹内氏:
 じゃあ,実際にその環境を作ってみましょう。まず,キーボードはNostromo,それからマウスはMMORPG用で,12個のボタンが左サイドについている「Naga」,そして最小サイズのマウスパッド「Goliathus」のSmallでどうでしょうか。


意外と,というと失礼かもしれませんが,このスペースでもかなりきっちりとゲームプレイができます。これでテキストチャットをするのはさすがに無理がありますが,ノートPCでゲームをする人や,ゲーマー向けキーボード以外を使用している人にはアリなチョイスですね。


それぞれのクラスでオススメのデバイスは?
それでは,実際にC9をプレイしながら,オススメのデバイスを紹介していただきたいと思います。まずは,近接系のキャラクターから。ゲームの中でいうと,ウォーリアやアサシンといったキャラクターで,それほどキーボードにスキルを割り振ってプレイするわけではないのですが,同時押しを多用するので,かなり指さばきは忙しくなるキャラクターと言えます。

竹内氏:
 なるほど,では,キーボードはスタンダードな「BlackWidow」,マウスはあまりサイドボタンを使うような感じではないので,こちらもスタンダードな「Death Adder」をオススメします。マウスパッドは好き好きですが,マウスの感度が高い,いわゆるハイセンシ操作をしたい人は,コントロールタイプのマウスパッド,マウス感度を下げて,ローセンシ操作をしたい人は,スピードタイプのマウスパッドがいいかもしれません。

左から「BlackWidow」,「DeathAdder」,「Goliathus」
感度のお話がでましたので,ちょっとここで感度の調整についてご説明いただけますでしょうか。

竹内氏:
 はい。マウスには「感度」の設定があり,それを高くすると,マウスを少し動かしただけで,カーソルは大きく反応します。逆に,感度を下げると,マウスの移動距離に対して,カーソルの移動距離が短くなります。

自分のプレイスタイルに合わせて,感度の調整が必要ということですね。マウス感度の違いについて実際に試してみてもいいでしょうか?

竹内氏:
 どうぞどうぞ。それでは,サイドボタンの位置調整や,感度の調整が可能な「Imperator」を使ってみてください。


こちらもプレイ感覚がかなり変わりますね。照準合わせが重要になる,レンジャーなどはかなり重要なセッティングになりそうです。

竹内氏:
 そうですね。ボタンの多いマウスでしたら,マウス側に設定を読み込ませておいて,ハイセンシ,ローセンシを変えることもできます。FPSのトッププレイヤーでは,そういった使い方をしている人もいるそうです。

サイドボタンの位置を自分好みに変更できる「Imperator」
なるほど。それでは,多数のスキルをキーボードに割り振ってプレイする,エレメンタリストやウォーデンといったキャラクターについてはどうでしょうか。

竹内氏:
 そういった用途でしたら,フルカスタマイズキーボードの「Anansi」や,マウスのサイドに12個のキーがついている「Naga」ですね。これであれば,まず間違いなくすべてのスキルをキーにアサインできるでしょう。実際にプレイしてみてはどうですか?

キーボードの左と下部にカスタマイズキーがついている「Anansi」と大量のサイドボタンが目を引く「Naga」

僕がエレメンタリストをあまりうまく操れなくて申し訳ないんですが,ほとんどマウスのキーで完結できるのがいいですね。

竹内氏:
 全部のボタンを使い切って操作をするのは難しいかもしれませんが,使い切る方も海外のプロにはいるということですので,ぜひ使いこなしてみてください。

最後に,ゲームデバイスを初めて使ってみようというプレイヤーにアドバイスをお願いします。

竹内氏:
 はい。まず,ゲームデバイスは一般的なPCデバイスに比べて高価なものが多いですので,少しずつ買っていこうと思う方も多いと思います。その際には,まずマウスパッド。そして,次にマウス,キーボード,ヘッドセット,といった順番で揃えていくのがいいんじゃないかと思います。
 また,ゲームデバイスには,ドライバーやファームウェアの更新など,その性能を最大限に引き出すためにはちょっと複雑なことをやらなければいけない場合があります。もし,Razer製品を使っていて,分からないことがありましたら,お気軽にお問い合わせください。

ありがとうございました。


取材を終えて
 今回は,ゲームデバイスについて,MSYの竹内さんにいろいろなお話を伺いましたが,いかがでしたでしょうか。ゲームデバイスは,日本でも数多くのブランドが展開をしているため,どれを選べばいいのか悩んでしまうこともしばしば。そんなときは,デモ機が展示してあるお店に足を運んでみたり,ゲーム仲間にアドバイスをもらってみるのも良いかもしれません。

 今晩(10月14日21:30?)放送の「」では,ゲームデバイスについてのお話を掘り下げてご紹介していきますので,そちらもぜひチェックしてみてください!

実際にいろいろなデバイスを触りながらゲームを試す滅多にない機会となりました。竹内さん,ありがとうございました!
■プロフィール
松井 悠(まついゆう)

 格闘ゲームを軸にさまざまなゲーム大会を制覇した後,フリーライターとして1996年より活動を始める。得意なゲームジャンルは,格闘ゲームをはじめ,アクションゲーム,FPS,TPSなどPlayer VS Playerのゲーム全般。 デジタルゲームを競技として捉える「e-sports」の普及のため,IGDA日本デジタルゲーム競技研究会世話人,世界最大のデジタルゲーム競技大会World Cyber Games日本プロデューサーや,中韓政府主催のInternational E-sports Festival日本プロデューサーを務める。
 近著に「デジタルゲームの教科書()」,「デジタルゲームの技術()」(ソフトバンククリエイティブ刊)。
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